久世光恵展 Ⅲ
開催期間 2013-10-22~2013-11-10
大地にこぼれ落ちる陽光。
その恵み 慈しみのかたち。
心のなかに抱く不安や孤独 畏れ。
そんな感情を優しく包み 解きほぐしてくれる
慈愛に満ちた光のかたち。
そこへ 私の根底に持つ精神や空気のその瞬間を
そっと残していきたい。
久世光恵
作品は木を作家自身が平面 楕円 円形などに成型加工し
日々重ねて書き溜めるている「木洩れ日のひかりのスケッチ」の中から
その木のフォルムに心を注ぎ込むひかりの断片を写しこみ
木を掘り ひかりを投影する
ひかりの掘り込みに直接手書き 或いは
和紙に彼女のモチーフの「蓮の花」「仏様の手」等を墨で書き込み
蜜蝋でその堀を埋めながら その命を吹き込まれたかのように視覚によみがえる
時の移ろいとその瞬間の 自然から得る輝きを
作家自身の感性を研ぎ澄まし表現している作品
その中に現代アートにも通じる内的表現と具象のおもしろさも兼ね備え
手法の複雑さと作品に色を持たせる技術の高さは作家自身の日々の研鑽と
作家が繊細で優しさに満ち溢れた精神と神経の持ち主であることを表している